同伴出勤!? イヤイヤ違う話.

夕方の研究ミーティングでは,同伴した順大のゼミ生がデータ報告をしていた.まだ学部の3年生だが,なかなかしっかりとやっていたのではないかと思う.福永先生にも褒められて私は「指導者が良い」などと言っていたが,本音を言えば,学生本人の努力の賜物である.やはり,これに費やした時間が多い学生はそれなりの能力をつけるし,その逆も然りだ.
私は自分が早大に行くときに,希望する順大生を早大に同伴するようにしている.この背景には,単に自分の研究室の中に留まってコツコツと取り組むよりも,偶には外の世界を見て刺激を受けることも重要であると考えるからである.私自身が学生だった頃にも,他大学の学生が頻繁に研究室のミーティングに参加していた.また,私自身も他大学のミーティングに参加させてもらったりもしていた.そしてそれにより,双方がいい刺激を受けていたものだ.さらに,このような研究上の交流は,学生の研究能力やモチベーションを向上させるだけではなく,学生が将来,就職先を見つけたるときに役に立ったり,それ自体により就職の話がきたりもするだろう.私が東大で院生をしていて,早大での就職の話が来たときにも,早大に出入りしていたり,先生方と知り合いだったために来た話であるし,それにより就職後にも違和感無く,中に入っていくことができたわけだ.そういう観点からいえば,順大の大学院生はこのような他大学との交流は皆無に等しい気がする.大学院生もクラブに関わっていて多忙である場合も多く,さらに大学自体が遠隔地にあるなど様々な障害もあるが,大学に就職したいと考えている大学院生には,どんどん外にも出て自分を売り込んでいくことを勧める.もちろん,売り込むネタも無い者が外ばかり向いていても仕方がないのだが.