2月もあとちょっとだねぇ...と,今朝,感慨深げに妻に語ると,え?3月になんかあるの?っと切り返された.別に何があるわけではないけれど,年度が替わる訳で,何と無くそういう思いがして言葉にでただけである.何があるかを挙げて見れば,年度末ということで各種報告書の締め切りと研究室予算の締めが待っており,請求書の山をどう処理するかということくらいだろうか.
ということで出勤すると今週締め切りの報告書作成関連の仕事が待っていた.ゼミの学生に手伝ってもらう約束をしていたので,あさからその作業.この報告書作成に関連してゼミ生に作成させたレポートに目を通したのだが,なかなか良い物から,添削するのに時間がかかってしまうものまでである.さすがに3年生は今年度に週1回のレポートをこなしてきただけあり,新入りの2年生とは力の差を感じた.
報告書の作成業務の合間に,先週末に工事の終了した実験室の片付けをしていたのだが,実はそちらの方が報告書よりも気になっており,夕方頃にはそれがメインの仕事になってしまった.まぁ,夕方になるとゼミ生が集まるため,人手を要する仕事は彼らが居るうちにやってしまったほうがいいわけだし.
明日からは実験の予定が詰まっている.大学教員にとってはこの春休みは夏から秋に向けての学会で報告するためのデータをとる時期である.ここ数年に,私は学校運営業務や学会業務を理由にあまり実験データを取って来なかった.ゼミ生が成長してきたこともあり,我が大学が教員に研究成果を論文の数とかインパクトファクターといった指標を具体的に挙げて求めるようになってきたこともあるので,この時期にできるだけデータを集めたいとおもっている.
インパクトファクターといえば,先日,医学部の先生方との研究情報交流関連の会議に出席したところ,医学部の有名某先生が先生の研究室で行ったスポーツ科学にも通ずる研究を紹介してくれた.内容はNMRを使って下肢や体幹部の脂肪と筋をスペクトル分析(MRS)から定量するというものであった.私の分野ではイメージ(画像)の面積から定量する方法がスタンダードだったために非常に衝撃を受けた.しかし,実はもっと衝撃を受けたのは,その先生が「この研究は一応論文になったのだけれど,あまりインパクトファクターが高くない論文に受理された」という言葉だった.ちなみに配布され手元にあった資料をみると,掲載された論文は Journal of Applied Physiology , 私の専門であるスポーツ科学では,かなり高い部類のジャーナルである.ここら辺からレベルの近いを見せ付けられたわけである.