めでたい報告

私の研究室に限らず、全国的に大学院生の多くは奨学金を受けながら大学院で勉強をしています。この奨学金、多くの場合には貸与であり、メジャーな貸し手は日本学生支援機構(旧:日本育英会)です。この団体の奨学金、第一種の場合は無利子ですが、第二種の場合には有利子となります。どちらを貸与してもらえるかは成績次第なのですが、どちらの場合にも博士前期課程(修士課程)であれば月額約8万年、後期課程であれば12万円を借り受ける事ができます。
私たちの時代には、第一種を借り受けた場合、研究職に15年以上勤務すれば返還が免除になったのですが、最近は未返済者や消息不明者の増加、預金の利息の低下などにより、この免除制度が無くなったため、大学院生の負担は、経済的にも、そして精神的にも大きくなっていると思います。
ただし、私たちの頃には無かった制度として、現在の制度では、在学中の成績優秀者には返済が免除されるというものがあります。とはいっても、この制度が該当するのは、一つの研究科からわずか一名であるため、これをあてにするのはリスクがあると思います。
そんな中,私の研究室の学生がその候補者としてこの春に推薦されていたのですが、この度、免除が該当される事となりました。ちなみに成績優秀者であることが条件なのですが、この場合の学業成績とは、もちろん、学校での評定はもちろんですが、大学院生ということなので、学会発表や発表した論文などにも含まれる様です。そして、今回免除と成った学生の研究業績ですが、(申請書では全て第一著者であるものだけを申請したのですが)国際学会2件、国内学会が6件でした。残念ながら論文は1件もないのですが、それでも免除の申請が通ったのはラッキーといえばラッキーなわけですから、後期課程の申請の時までには増やしたいですね。
ちなみに、私は大学の教員になったということで免除の申請をしていますが、完全に免除が決まるまでにはあと5年間もかかります。私の周りには、途中で免除ではない職場に移り、部分的に返済している人や結婚や出産で免除職を辞職したことにより免除ではなくなりちゃんと返済している人も結構います。従って、現在のようなこの制度、選ばれればその時点で免除がきまりますので非常にラッキーなわけです。
とりあえず、おめでとう、○ったん。自費で韓国やアイルランドまで行った甲斐があったね。