世界陸上が終わっても

世界陸上が終わっても,私の周りではまだ熱が冷めていない。今日なんか,全日程観戦した院生が,「呪い」と言われたデイリープログラム全巻を持ち帰ってきた。(デイリープログラムだけで2kgだそうです。)
とある陸上好きのある先生が,休憩時間に私の研究室に来て,100m決勝について面白い話をしてくれた。本当のところはボルト本人にしかわからないのだが,面白いので紹介したい。
100m決勝でのボルトのフライング,この先生によると,あれはボルトが意図的にやったのではないか?とのこと。何故なら,フライングを検知する装置によるボルトの反応時間はマイナス0.104秒。いくらボルトがタイミングを予測してスタートしているといっても,これはちょっと早すぎる。その背景には,9.92秒で優勝した同じくジャマイカのY. ブレイクに世界陸上での優勝を経験させてあげたかったという思いがあったのでは?とのこと。ブレイクはボルトが弟分として可愛がっている選手である。そして世界陸上で優勝すれば,生活が一変するような財産が手に入る。既に世界記録を出して,世界陸上も五輪も優勝しているボルトにしてみれば,今更優勝するよりも,それを弟分に譲って上げた方がよいと思ったのではないか,という考えも,言われてみれば納得できる。ただ,その話をすると,別の先生は,弟分が成長してきたので真剣勝負をした時には負ける可能性が出てきた。だからボルトは真剣勝負を避けたんじゃないか,っていう説もあるよ,という話をしてくる。
繰り返すが,本当のところはボルト本人にしかわからないのだが,世界陸上が終わっても,私の周りではまだ世界陸上の話が続いている。