ここ数日多忙で日記の更新にまで手が回らずに居る.特に反応も無いので,更新する必要性も感じないので,ついつい更新する以外のこと(仕事)を優先してしまう.

ところで1泊2日でバレーボールの全日本チームの合宿に行ってきました(チーム自体は3泊4日で合宿).ナショナルチームは来週から始まる中国遠征に向けて,関西某所にて合宿中です.今回はその合宿先を訪問し,コーチングスタッフと先月に行ったフィットネスチェックのデータ分析の結果報告とそれについてのディスカッション,それから動体視力の測定を行ってきました.
当初の予定よりも長時間の滞在となりましたが,練習やトレーニングを見学させてもらったり,選手とともに合宿所にて昼食を食べたり(実際に選手が食べているものと同じものを食べました.これは何気ないことですが,スポーツを科学的に考えるには大事なことだと実感.)することが出来た.そして,滞在時間を延ばした最大の理由は,夕方ならば柳本監督との対談する時間を作ってもらえるということでした.練習以外にも取材で多忙な監督さんに予定を調整してもらい,測定データを通して,各選手について,そしてチーム全体を通しての意見を交わすことができました.これは,今回の仕事では最も大きな収穫だったのではないかと思われます.
私は大学でスポーツ科学の研究・教育に関わっていて,研究者・教育者にとって,実際にスポーツが行われている場所に足を運び,そしてそこで練習を見学して,選手やコーチと言葉を交わすことは重要なことだと考えます.それにより,スポーツ科学の価値を指導者や選手にもより理解して利用してもらえるし,我々研究・教育者も学ぶ点が多々あるからです.そして,今回の仕事を通して実感するのは,今回の指導スタッフの皆さんが,スポーツ科学を信頼してくれており,理解しようと努力してくれているという点ではないでしょうか.
私が現在の仕事に関わり始めたのが,ちょうどアトランタオリンピックの時ですから,ちょうど10年近く前ではないでしょうか.その頃,世間やマスコミではスポーツ科学を紹介し始めてはいましたが,浸透はしていないし,生かされていないことを実感したものでした.10年という時間を経て,漸く,指導現場に関わる人たちが,スポーツ科学を利用しよう,と動き始めたのではないでしょうか.体育・スポーツ系大学の教員としては研究論文を書くことももちろん重要なのですが,このような活動もまた重要だと実感しました.(両方やることが重要なんですよ,きっと.)


ナショナルチームの練習風景.監督自身が球出しを行ってました.


↑宿泊先の窓からは甲子園球場が良く見えました.この日は阪神・西部のセパ交流試合が行われ,甲子園では不敗と言われた松坂くんが負けました.