トライアンドエラー,試行して見て上手く行かなかったら修正して次は失敗しないようにするという言葉であり,様々な状況で使われる言葉だろう.
金曜日,午後の2コマは同一内容の授業で1コマずつに別の学生を対象として実習を行っている.どんなに準備をしてきても,自分のパソコンと実習室のパソコンでは若干の設定が異なっていたり,予期しないトラブルが発生するために,1コマ目の授業は必ずといって良いほど手間取るし,教員側に消化不良のような感が残る.しかも,トラブった内容はテキストに記載してあったりして,ちゃんと予習している学生に教わってしまうこともある.なんとも情けないことだ.一方,2コマ目の授業では,1コマ目のお陰で,なんともスムーズに進めることができる.1コマ目に悩んだことなど,その片鱗も見せずに,当たり前のように説明することができる.
学生には申し訳ないが,そういうわけで,どうしても後半(2コマ目)の授業の方が良く理解してもらえるわけだし,進度も若干速いのである.という訳で,別に私の授業に限らず,担当教員が複数回にわたり同じ科目を繰り返すような授業で,どちらの授業に出席するかの選択権が学生にある場合には,必ずと言ってよいほど後半の授業の方が内容の濃い,お得な授業となるだろう.
ところで,最近(専任教員として就職して依頼)は1日の授業は多くても2コマである.大学院生として非常勤講師をして学費を稼いでいた頃は,なるべく1日でまとめて働こうとか,せっかく出勤するのだから少しでも多くの授業を担当して多くの給料を貰おうとかって考えていたため1日4コマが通常であった.しかし,今では1コマやると結構クタクタになり,2コマある日には頭痛や咽痛に襲われるものだ.学生時代に比べて私の体が弱くなったのか?それともより内容の濃い授業をするようになったために,終了すると疲労がでてくるのかは不明である.
専任教員になると担当授業数が少なくていいなどと思う人もいるだろう.しかしながら,専任教員になると,学校運営業務や会議,そして教育実習校訪問や営業(入学相談会)など,挙げだすときりが無いくらいの雑務が入ってくるのだ.しかも,当然のことだが,交通費以外は何のお金もでないのだ.そう考えると専任教員になったら自由に研究するようなことは殆ど出来ないのである.私は学生時代には,時間がかかりそうなデータや分析していないデータはどこかに専任教員といして採用されから手をつけようなどと考えていたが,実際には採用後の方が多忙であり,お陰で今だに一切手をつけていないのが現状である.