ここ数ヶ月間,国内で深刻な災害は多々発生していたが,正直言ってまさか自分には関係ないことだろうという気持ちが心の奥にあったのかもしれない.勿論,被災された方々の事は心から気の毒に思っていた.しかし,あくまでもあれはテレビの中での出来事だと思っていたのだろう.だから,数週間前に私の兄が我が家に送ってきた新築祝の品が「防災セット」だったのを見て,夫婦で笑っていた.
しかし,今日を境に考えが変わった.今日の午後,我が家は一家揃ってホームセンター「ニト○」の家具売り場にて息子のベッドを物色していた.ベッド売り場を歩いているときに突然大きな揺れに襲われたのだ.展示されている家具だけではなく,倉庫のような店舗がギシギシと音を立ててゆれ始めた.私と妻子は寄り添い合い,揺れが収まるのをまって店外へと逃げていった.私と妻も勿論恐怖を感じたわけだが,三歳の息子にとってもかなり恐ろしい体験だったようだ.ただ息子は「ニト○」に行ったから地震が起こったと思っているようだ.
後に分かったことだが,私たちが居た地域は震度5弱だったらしい.私にとって,記憶にある限りでは最も大きな揺れだった.幸いにも何事もなく,そして妻子と共に過ごしている時間に発生した地震だったが,これが平日だったとしたら,そしてもっと深刻な事故を引きおす様なものであったとしたらと思うと恐ろしい.間違いなく,妻子の安否や親類の安否が不安で,居ても経っても居られないことになるだろう.
今日を境に実感したことは,私たちは常に災害と隣り合わせに居るし,私たちだって阪神淡路や新潟での状況と同じような事態になりかねないということだ.