オムニバス形式で担当が回ってくる医学部の授業.用意したスライドはスポーツ健康科学部で使っているもの5回分を凝縮しただけのものだった.スポーツ健康科学部の学生にはそれなりに反応の良かった気がする授業だったが,医学部の学生にはイマイチだった.もちろん,5回分を詰めたので 話の展開や繋がりが無かった気もするか,それよりなにより,学生の興味と態度が問題だと思う.教室の前半分に座った学生は熱心に話しに聞き入り,テストも無いのにノートまでとっている学生もいた.一方,後ろ半分は初めから聞く態度ではなく,漫画を読んでいたり,携帯電話を弄っていたり,コソコソと話をしていたり....
前半分の熱心な学生には関心した一方,後ろ半分の学生には正直失望した.こんなことを書いたら問題もあるかもしれないが,私個人的には,直接医学とは関係ない科目かもしれないが,教養ある医者となるためにも,こういう科目で知識を広げてほしいと思う.そして,なによりも,学ぶ態度を見せてほしい.専門科目は頑張る,でも関係ない科目は手を抜く,そんなことでは,専門科目だって身に付かないでしょう.
授業後に熱心な学生からは質問もあった.そんな学生と話をすると,将来はスポーツドクターになりたいとのことである.熱心なわけである.もしかしたら,後ろの方に座っていた学生にもそんな学生がいるかもしれない.スポーツへの関心や知識なんていうのは一朝一夕では養えないと思うのだがね,まぁ,結局は自分に帰ってくることだと思う.
ところで,授業後に,ある学生が私のところに来てくれた.なんと,私が早大を退職した年に人間科学部を卒業し,一年間浪人をして,今年から順天堂大学の医学部に入学したそうである.そして私のことも知っていたそうである.なんとも不思議な縁だ.そこまでして学ぶ気になっているならば,なおさら頑張ってもらいたいね.