出勤すると大学の駐車場や玄関前は凍結していた.スリ足で歩かなくては本当に危険だ.おまけに昨日の雪かきをしたのが原因と思われる筋肉痛でハムストリングス(腿の裏側)が非常い痛い.同様の話を多くの先生方から聞いた.翌日に筋肉痛が出るなんて,私も未だ未だ若いと喜んでいたのだが,明日はもっと痛くなるかもしれない.
学内はいたるところで雪が残り,除雪してある場所も凍結していた.私が卒業した埼玉大学では,このような事態の場合には運動部員が動員されて除雪作業となるのだが,さすがは私立大学,学生はお客様だからであろうか,除雪は数少ない技術系職員の方々がやっている.ご苦労様です.
出勤すると研究費の残高関係の書類が来ていたので,手元にある領収書や請求書の整理をした.大学研究室の会計は2月末が締めのため,この時期はこの手の仕事が多くなる.前任校時代には請求書や領収書を事務センターの会計係りの方に預ければOKだったのだが,現在の勤務校の場合,予算額から支払い額と残高を年間を通して自分で帳簿をつけて管理しなくてはならないので,この作業が結構大変だ.昨年は最終的に計算が合わなくて,会計課で足りない分を自費で支払うという痛い目にあったため,今年はちょっと慎重にやっている.
午後に別の先生の担当科目の試験監督が割り当たっていた.我が大学は現在,インフルエンザが蔓延しているため,同じく監督担当になっていたH先生のアドバイスにより保健室にてマスクを貰い,マスク着用での試験監督.案の定,教室内は咳がゴホゴホと鳴り響いていた.ところで,H先生から何で自分だけH先生という標記なのか?という質問があったので,これからは広瀬先生と実名を記載させて頂きます.
試験監督をしていると,カンニングをしようとしている学生は大よそ判る.入学試験でも定期試験でもそうだが,明らかに挙動不審である.本人は必死なので当然そんなことは思わないのかもしれないが,首が妙に伸びていたり,目が落ち着き無かったりと明らかにおかしいので,試みている人は辞めておいた方がいいと忠告しておこう.今日は真ん中の列を前列方向から私が歩いていくと,真ん中辺りを通過すると,筆箱を「パタン」と閉める音がするのに気付いた.「ん?」と思い何度もそのルートを歩くのだが,かならず同じくらいのところで「パタン」と筆箱が閉まる.結局,どの席かを確定できなかったのだが,明らかに怪しい.我々監督側としては,カンニングを発見して摘発してしまうと,その後の手続きなどが大変なので,なるべく未然に防ぐべく,カンニングを「させない」状況を作りだすわけである.カンニングが発覚した場合,何処の大学でもそうだが,その学期(前期もしくは後期)の登録単位が全て無効になる.ということは,金銭的にも時間的にも損をするわけである.そんな危険を冒してまでやる価値はないだろう.
この季節,廊下などに設置されているコピー機は満員御礼状態である.そもそも試験期間になってからコピーしている奴はその時点でヤバイだろう.通りがかりに覗いてみると,ノートを名刺大にコピーしている奴を発見!これって勉強用じゃなくて,明らかにカンニング用だろう! と思ったのだが,ここまででは摘発されず,これを使ったら摘発されるのだね.
摘発といえば,とうとうホリエモンが逮捕された.彼ら為りに法を解釈して編み出した錬金術だったため,違法性は認識していなかったということの様だが,世間には理解されなかったようだ.これについては中々複雑だね.ちなみに私とホリエモンは同じ歳だ.しかし,ここ数日の急展開に驚きだ.逮捕されるのはむしろ,マンション関連の別の会社の社長かと思っていたよ......