我が研究室では今日から新しい試みを採用した.それは皆で論文を一文ずつジックリと読むという会である.これまでは当番になった者が(恐らくは)ジックリと読み,それを元にして抄録作成して,皆でそれを読むという一般的な抄読会を行っていたのだが,これでは一向に能力は向上しなかった.当然と言えば当然なので,読み方を教えると言う意味と,最初から最後まで確りと読み内容を理解するという意図で,熟読する会(熟読会)を毎週行うこととした.
これには学生への教育ということに加えて,最近,あまり論文を確りと読まなくなった自分の為でもある.今日は私が当番という事で私が読み進めていったのだが,次回以降は,私が選んだ論文を当番学生がリードして読み説明するという感じで進めることにした.この熟読会,とりあえず春休み中は続け,新年度が始業したらまた抄読会に変更する予定であるが,抄読会も今までは当番で2人くらいずつが読み進めていたのだが,来年度は全員が週1本の論文を読み抄録を提示するというやり方に変える予定である.
それからもう1つ新たな試みとして,研究室として行った測定実験などについては,ゼミ生全員に期限を設けて分析させ報告書を書かせることにした.なかなかハードなのは当然なのだが,こうでもしなければ大学が求める研究成果は出せないし,学生が自主的にやるのを待っていても,結局はやらずじまいで一向に能力は向上しないということに漸く気付いたからである.