新入学生へ期待

勤務校の入学式だった.校門前の通称さくら坂の桜は幸いにも未だ満開であった.ここの大学の入学式は父兄が多数参加する.私が卒業した埼玉大学の場合には,たしか父兄の参加者はさほど居なかった気がする.大学の差なのか,それとも時代の差なのか.今日入学式を迎えた学生諸君には,この四年間が充実したものになるように,それぞれの目標に向かって頑張ってほしい.

ところで,駐車場にクルマを停めて研究室へと向かう途中で,原付バイクに二人乗りしている馬鹿者を発見した.私が停めようとすると彼らは避けて逃げて行った.以前から気になっていたのだが,私の勤務校における原付バイクのマナーの悪さは散々たるものである.スピード過多や一時停止不履行,そして二人乗りに駐車マナーなど,挙げだしたらきりがない.あくまでも私見であるが,体育系大学であるからこそ,キャンパス内への原付バイクの乗り入れは禁止すべきである.なぜなら,学内の道路は時間を問わず,駅伝選手のみならず,様々な競技のアスリートたちがランニングを行っているからである.トレーニング中の彼らにマナー無視の原付バイクが接触するような事故だけは未然に防がなければならないだろう.
マナー違反な学生達もまた,何れかのクラブに所属するアスリートだったりする.こんな状況では,とてもじゃないが真剣に競技に取り組んでいますなんて主張する資格はない.なぜなら,ルールを守るのがスポーツであり,この精神は競技の場所を離れても守られなくてはならないからである.それなのに,競技以外のルールは守らないなどというのは,スポーツマンとは言えないばかりか,二人乗りやノーヘルで原付バイクに乗っていて,万が一転倒した場合には,競技人生なんて語れないことになってしまうということに,彼らは果たして気づいているのだろうか.
新入生諸君には,先輩の良い点は見習い,悪い点を批判しなくても真似しないような判断力を期待したいね.