別れの挨拶

先週くらいから,某研究機器メーカーの営業の某氏から,研究室に挨拶に来たいとの連絡を何度か受けていた.この時期は各種研究費の申請の時期だったりして,このような業者さんからのリクエストはよくあることである.しかし,最近の私のスケジュールには,勤務時間の合間に彼らとあって世間話をしたり,セールスを受ける時間はないので,大抵の場合は断ってきた.しかし,某氏の場合には,以前から私のわがままや無理なお願いを聞いてもらってきたので,あまり邪険に扱うのも悪いと思い,昼休みの30分間だけを指定して合う約束をした.正直言って,今現在,某氏の扱う製品には用事はないし,いまさら何の挨拶だよ,って思いながらアポを受けたのであった.
昼休みに某氏が訪ねてくると,今月一杯で退社することになりました.....との挨拶.何だよ,最初からそういう挨拶だといえよ,そうすれば,もうちょっとちゃんと時間を空けるのに.....という話になりました.某氏は私が以前勤務していた大学の隣の研究室の卒業生だったこともあり,彼とは他の業者さんよりも親しかったです.さらに,彼と色々な話をしている中で,私が大学時代の彼女の弟と同じ高校の同級生でクラブでもチームメイトだったということが,以前判明したりしました,全く世間は狭いものです.
そんな世間話をするくらい仲良くなった彼ですが,今月一杯で私達の分野とは全く関係の無い分野の製品を扱う会社のセールスになることが決まったそうです.これから先,彼の製品を購入することはほぼ無いとは思いますが,そんな私のところにもちゃんと挨拶に聞いてくれる彼の律儀さには,ちょっとジーンとくるものがありました.