研究室の書籍についての考え方

勤務校の先輩教員の水野先生と話をしていて,学生に書籍を貸すと返って来ないという話になりました.実はこれ,以前から私も感じていたことです.多くの場合,学生の方から,「〜に関する本を貸してください」という具合でかりていきますが,場合によっては親しい学生やゼミの学生に対して,教育上の成り行きから貸すこともありますが,多くの場合,当分返ってきません.
研究室にある書籍は,私たち教員が論文や本を執筆したり,授業の資料やスライドを作成するために,研究費や自費で購入しているものです.図書館に行けばある本も多いのですが,頻繁に使いたいから手元においてあるわけです.それなのに学生に貸し出して数週間,時には数ヶ月あるいは永遠に返ってこなければ,われわれも購入する意味がありません.で,堪り兼ねて学生に返却を求めると,「まだ読んでないのでもう少し貸して」というような言葉が返ってきます.そんな時は,だったら借りるなよ,とか思うわけです.すぐに読まない本はきっとその先も読まないでしょう.必要と思ったら,すぐに読むし,必要なところはコピーするはずです.ましてや社会人学生や奨学金をもらっている学生の場合には,本当に必要なら買えよ.....と内心思うわけです.
ということで,水野先生のところでは何ヶ月も返却されない本が多いということですが,私の研究室では3年ほど前から,学生には書籍を貸さないことにしております.そして,どうしても必要な場合には,研究室のコピー機でその部分なり1冊なりをその場でコピーして持ち帰ってもらうようにしています.そうしたら研究室から書籍が無くならないし,他の多くの学生さんたちも見ることができるわけですから.