悪い報告の典型

水曜日の研究室ミーティングでは,学生に研究プロジェクトの進捗状況やデータの報告をさせている.そこでの私が一番嫌いな報告が,「論文を読んでました」と「実験をしようと思っていました」である.論文を読んでいましたというのは,結局何も成果は無いわけであるし,そんなのはやっていて当たり前のことである.報告した本人は論文を読んでどういう実験をすべきかを考えたという言い訳をするのであるが,どういう実験をすべきかなんてのは,実際に実験をしながら考える方が効率が良い.実験をしようと“思う”のは簡単なことだが,アクションを起こしてほしい.実験しないでいるとそれがまたストレスにもなるわけだ.
そもそも,以前は一人一テーマだったのをプロジェクトチーム制にしたのは,一人では問題解決が出来ないからである.それなのに,このチームが全く機能せずに単独行動が目立つ.自分で出来ない・わからないのであれば,わかるひとに聞くべきである.そして聞いたり教わったりするには,自分の都合に合わせるのではなく,教わる人の都合に合わせるべきである.
ま,私も「論文よんでました」とか「実験を計画しています」を使っていたのかもしれないが......